ごあいさつ


企業経営者、組織のリーダーのみなさまへ

 1990年を境に日本の労働生産人口は減少に転じています。また、2015年以降は日本の経済を牽引してきた団塊世代の方々が70代を迎えられています。これまで当たり前に拡大路線を貫くことで当たり前に数字がついてきた時代は完全に終わりを告げています。産業革命以降世界の人口も増え続けてまいりましたが、日本の人口も特に江戸時代以降、常に増え続けてまいりました。経済活動のもっとも重要な要素の一つである「市場」は、常に拡大し続けてきていたのです。マクロな目線で見れば、市場そのものが拡大しているわけですがら、ミクロな個々のビジネスにおいても顧客を取り合う以上に市場拡大による恩恵を大いに受け続けてくることが出来たのです。

 

 景気には波がありますが、市場の大きさそのものは人口動態と大きく関わってきていると思われます。このような人口動態の影響で戦後の日本は、政府の所得倍増計画やいざなぎ景気など高度経済成長を迎える起爆剤と共に大きく経済成長を遂げることが出来てきたことは言うまでもありません。また、バブル崩壊により日本の経済は減速し、2000年以降は雇用形態の変化や、大企業偏重の景気対策などにより、見かけ経済の維持はしてきているものの、個々の企業・生活者の労働環境はより厳しさを増し、物質的豊かさに満たされてきた市場ではこれまでの様な購買力は発揮されず、企業の関心は海外の途上国へと移り、国内の経済はより厳しいものとなってきています。

 

 先にも述べましたが、経済を語るうえで人口動態の変遷を忘れることは出来ません。労働生産人口は1990年がピークであり、バブル崩壊と時期をほぼ同じくして日本の労働生産人口は減少に転じています。市場のけん引力の低下もあいまって日本の経済力が低下してきていることは明白となっています。しかし、ここで問題となるのは、個々の企業が経済活動をがんばれば、また、高度経済成長のような景気がやってきて、労働者の賃金が上昇し、安定した社会生活を描くことが出来るような社会構造が再構築していけるのかという事です。市場そのものが縮小していく社会はこれまでの日本が経験した事のない未知の世界です。マクロな目線では、労働生産人口の減少と高齢化率のさらなる上昇は、明白に社会生活を厳しいものとしていきます。市場における生産力は減少し、労働生産人口=消費人口により、消費力も減少していきます。また、高齢化率の上昇により高齢者の介護等による実質労働時間の減少も起こりうる大きな問題です。個々の企業がこれまで通り、右肩上がりの事業計画を描いても、市場の縮小とはミスマッチを起こしてしまっているのです。すべての企業が思い描いた事業計画のような結果が得られることはなく、一握りの企業がしっかりとした結果を導き出すことができ、大半の企業は右肩下がりの事業成果としかならない時代となってしまっているのです。まさに勝ち組と負け組、所得格差の時代です。

 

 では、この一握りの企業って、どんな企業なのでしょうか。簡単に言ってしまえば当たり前のことが当たり前にできる企業です。人口が増える社会では、市場が拡大しているのでビジネス環境が比較的ゆるく、そこそこのことでそれなりに結果が出るという甘い時代であったわけですが、人口減少社会では市場が縮小しているわけですから、市場内での競争は激化します。企業にはこの人口減少社会という厳しい市場を生き抜く力が求められてくるのです。これまでのような甘い時代ではありません。最低限度、当たり前のことをしっかりとこなしていくことが出来る、しっかりとした企業でないと生き抜くことは出来なくなってくるのです。では、私たちはこの厳しい時代を生き抜くために、周りの全ての企業を敵と見なし、戦い続けていかないといけないのでしょうか。

 

 企業の代表者は、企業経営者としての倫理観や道徳心が求められてきます。企業経営者の人間力が、企業の力となり、企業の資質となっていきます。地域の中で企業活動をしていく中で、企業にかかわるすべての方々(ステークスホルダー)とどのようなつながりを創っていくのか、どのような絆を創り上げていくのか、私たち企業経営者に求められていることは社会性の髙い企業倫理観と、人材育成・人材教育に及んでいくのです。地域を代表する企業人として地域企業間で敵同士の戦いをしていくのではなく、地域の企業として共存共栄、共尊共生の社会を構築していく気概が必要となります。しかし、市場激化の中で、ただでさえ厳しい社会が目の前にある中で、そんな考えで本当に企業を存続させていくことは可能なのか?と疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

 

 これまでの企業戦略のツールであったマーケティングの考えでは、ランチェスター戦略や孫氏の兵法に代表されるような、競合を分析し、競合とのポジショニングを明確にし、自社の戦略を打ち出していく、差別化による戦略がもてはやされてきました。特に統計による分析が主流であり、例えば、駅前立地の居酒屋であれば、駅の時間別乗降者数・年代・性別、また、時間帯の利用者の属性(サラリーマン・学生・主婦層など)により、おおよその市場のスペックを知り、そのなかから出店可否を検討してみたり、顧客の嗜好を鑑みたメニューを考えてみたり、店づくりを戦略立てて考えていくでしょう。市場が右肩上がりの時代においては、他社に先駆けて動くことや、他社を分析した中で自社の戦略を練ることで自社の方向性を見出していくことで、自社も成長していくことが出来ますが、他社もそれなりに成長していくので、相互に成長していくことが出来ていたのです。しかし、人口減少の市場減少社会では、このような競争だけでは、自社が残ることが出来るかもしれませんが、場合によっては共倒れになるような、さらに競合の他社が現れるかもしれません。マーケティングの戦略はもともとは戦争の作戦です。市場の中で戦っていることに間違いはないのですが、いま企業に求められているのは、先のも述べたとおり、企業の倫理観、企業の社会的資質です。

 

 例えば、あまり利便性の良くないような山奥の泉のほとりのカフェがあったとします。先のマーケティングの物差しでいくと、近隣の人通りや属性などはほとんど図ることが出来ないような状況です。でも、このカフェには多くのお客さんが来られます。しかもリピートでいらっしゃる方が非常に多いのです。マーケティングの物差しでは、このお店の「流行り」方は、正しく図ることが出来るかどうかは難しい所がありそうです。しかし、このお店には確実に多くのお客さんが、車に乗って遠方からでもやってくるのです。

 

 ディズニーランドや二ユニバーサルスタジオ、メルセデスベンツやボルボ、ユニクロや無印良品、ニトリなどという企業名を出すと、みなさんはどのようなイメージを持たれるでしょうか。それぞれ有名な企業ですのでみなさんはそれぞれの企業に対して、個々のイメージをお持ちであると思います。楽しいイメージ、夢を与えてくれるイメージ、高級なイメージ、丈夫なイメージ、お手頃価格なイメージ、オシャレなイメージ、いろいろな「イメージ」をお持ちになるかと思います。では、この「イメージ」により、行きたくなったり、欲しくなったりという経験はないでしょうか。さきのカフェは遠方からでも行きたくなるような顧客の中に「イメージ」があったのだと思います。この「イメージ」は魔法のようなもので、一度訪れてもまた行きたくなる、また欲しくなるような「変わることのない」、言い換えると顧客を「裏切ることのない」イメージがあるのです。これは、企業側の意図と個々の顧客の中での「イメージ」とをコントロールしていく考え方で、まさにブランディングの領域です。顧客の心の中までは完全に窺い知ることは出来ませんが、どのようなイメージを持っていただきたいのかを決め、そのイメージを頂くための情報発信をしていくこと、また、そのための企業行動をとり続けていくことは可能です。そのための「すること」、「してはいけないこと」を明確にし、取り組んでいくことが企業のブランディングの構築の第一歩です。

 

 私たちが企業活動をしていく上では、より多くの顧客に幸せになって頂くことが出来るよう、自社のサービスや商品を提供していくことで、一人でも多くのファンを獲得していくことが大切です。同じ業種でも、自社の独自性を明確にしていくことで、ブランドが確立されていきます。競合の中の一社というポジションではなく、「あのお店」「あの商品」が欲しい、行きたいと思って頂けるようなブランド力を持つことで、他社は他社のブランド力、自社は自社のブランド力が身に付き、しっかりと自社のファンを獲得していくことが可能となるのです。市場が縮小していく中で、すべての企業が生き残ることは非常に難しい時代が来ています。しかし、企業同士の露骨なサービス競争、価格競争、顧客獲得の広告競争などといったことではなく、地域に根ざした地域に愛される企業を目指して、当たり前のことを当たり前にしていく、そんな企業づくりにより、働いている従業員も幸せに、その家族も幸せになり、また、その企業が、人を成長させてくれる、そんな企業に成長していけるよう、私たちは、企業経営者としての倫理観、資質向上により、トップとしての人間力を高め、企業力を高めていくことが、これからの時代を生き抜くための大切な取り組みになるのだと確信しています。

 

 私たちは、そんな企業のみなさまの応援団として、これからも時代の一歩先を見据え、半歩先の情報とサービスを提供してまいりたいと考えています。

 

株式会社 あきない応援団

代表取締役社長  田中 憲司

 

代表取締役社長 田中 憲司 略歴

 1998年、一般用医薬品(OTC)メーカーに入社。エリア営業を経て、大阪・名古屋・東京・仙台・札幌と全国主要都市を中心にドラッグストア、GMS、ホームセンター等の量販店向けPB(プライベートブランド)の提案営業に携わる。

 社内では、企画・開発・販売促進業務に携わり、ホームページ制作や人事システム導入等のプロジェクト型業務も多数兼任。

 2008年、株式会社あきない応援団に入社。これまでの経験を生かし、中小事業者向けのサポートサービスとして、広告制作・店舗サイン製作・WEB・IT支援など、多岐にわたる支援業務を実施。近年ではSNSやポイントサービスを活用したマーケティング・販促戦略などにより、効果計測に基づく支援業務を進めている。また、フリーペーパー(約6万部)の発刊を通じ300件以上の広告業務にも携わり、地元を中心とした全業種での支援により地域活性化にも貢献している。最近では、選挙関連のサポートも実施。国政から知事選、県議選、市議選挙と多くの選挙支援の実績があり、衆議院議員や知事、県議、市議と当選実績多数あり。

 

<加盟団体等>

草津商工会議所青年部 直前会長

甲賀準倫理法人会 副会長

中小企業家同友会

 

<資格等>

起ちあがれニッポン DREAM GATE 認定起業アドバイザー

システムアドミニストレータ(国家資格)

情報処理活用能力検定(J険)準2級

色彩検定3級 など

 

<団体職歴>

2012年 3月 甲賀市準倫理法人会 初代会長(~2013年9月)

2015年 1月 公益社団法人 水口青年会議所 副理事長

2016年 4月 草津商工会議所青年部 会長

2017年 4月 滋賀県商工会議所青年部連合会 監事

         柏木小学校PTA 会長

         滋賀県PTA連絡協議会 評議員

         甲賀市PTA連絡協議会 副会長